噛み合わせは大切

また舌を噛んでしまった。

通信員はアクロメガリー(先端巨大症)のため、下あごも成長している。下の歯だけ隙間が開いてくる。当然噛み合わせもずれてくる。

魚が食べにくい。骨を探知する能力が極端に低下するため、食べるのに恐ろしく時間がかかる。小骨が大量にある魚は、魚肉の一部もあきらめざるを得ない場合がある。

問題は、ほおの内側や舌を噛んでしまうことだ。本日も下の右側面を噛んでしまい、内出血で風船のように膨らんできた。

旧睦月廿一日 晴れ 気温は低し
椿。
ツバキ
屋敷北の垣根のツバキ、開花。

『土佐日記』当日分。
廿一日。卯の時ばかりに舟出す。皆人々の舟出づ。これを見れば、春の海に、秋の木の葉しも散れるやうにぞありける。おぼろげの願ひによりてにやあらむ、風も吹かず、よき日出できて漕ぎ行く。この間に使はれむとて、つきて來る童あり。それが歌ふふな歌、

 なほこそ國の方は見やらるれ、吾が父母ありとし思へば、かへらや

とうたふぞ哀なる。かくうたふを聞きつゝ漕ぎくるに、黒鳥といふ鳥、岩のうへに集りをり。その巖のもとに浪白くうち寄す。楫取のいふやう、「黒き鳥のもとに、白き浪をよする」とぞいふ。この詞何とはなけれども、ものいふやうにぞ聞えたる。人の程にあはねば咎むるなり。斯くいひつゝ行くに、舟君なる人、浪を見て、國よりはじめて、海賊報いせむといふなる事を思ふうへに、海の又おそろしければ、頭も皆しらけぬ。七十八十は、海にあるものなりけり。

 わが髮のゆきと磯邊のしら浪といづれまされり沖つしまもり

楫取いへ。

朝の六時頃に出航する。みんなの船も出る。この様子を見ると、春の海に秋に散る木の葉が散っているようであった。格別の願いを立てたためであろうか、風も吹かずよい天気になって、すいすい進んでいく。この間に、仕事で使ってもらおうと付いてくる子がいる。その子供が、

 やっぱり、自分のふるさとの方に自然と目がいってしまう。父と母がいると思うから。帰ろうか。

と船歌を歌うのが心に染みる。
このように歌うのを聞きながら船を進めていくうちに、黒鳥という鳥が岩の上に集まっているのが見えた。その岩の下の部分に白い波が打ち寄せている。船頭が、「黒鳥のところに白い波が打ち寄せる」何てことを言う。別に形式の整った章句などでもないのだが、何か立派な句のように聞こえた。船頭などが言うには気が利いているので、記憶にとどまるのである。
このようなことを言いながら進んでいくが、船の主人が波を見て、国を出立してから、海賊が仕返しをしようとしているという噂のことを考え、またその上、海の荒れようが恐ろしいので、頭髪が白くなってしまった。七十歳、八十歳と老けてしまう原因は海にあったのだ。


 雪のように白い私の頭髪と、磯に打ち寄せる白波とでは、どっちが白さで勝っているだろうか。沖の島守よ、答えておくれ。

そう伝えてくれ、船頭よ。

舟歌の「かへらや」は、やはり「帰ろうか」「帰ろうよ」くらいの意味があるようだ。

心労で白髪に。わかるけど、海とだけ関連付けるのは行き過ぎ。海とあまり関わりのない通信員も白髪になるのだから。

海賊。土佐の守時代に、取り締まりをしたのだろうか。貫之は、そんなキャラじゃないような。

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